心も体も喜ぶ、旬の食材を紹介していく人気連載。栄養素や下ごしらえのヒントなど、ビープル的役立つ情報をお届けします。今回は初夏が旬の「ライチ」をピックアップ!ー今月の旬素材ーライチ 「美の果実」とも呼ばれ、中国唐時代の皇妃、楊貴妃が愛したことで知られているライチ。旬の時期は、5月後半〜7月にかけて。美肌によいとされるビタミンCやビタミンB群のひとつである葉酸、体内の余分なナトリウムを排出してくれるカリウムなど、女性に嬉しい栄養素がたくさん。中国では古くから栽培され、日本では江戸時代から伝わったとされています。
ライチの主な栄養素カリウム体内の余分なナトリウムを体外に排出し、調整する作用があります。そのほか筋肉の収縮などにもか関わる重要なミネラルで、むくみ防止に役立ちます。
ビタミンC抗酸化作用があり、ウイルスや病気に抵抗力が強めるはたらきがあります。ビタミンCが持つ抗酸化作用にもシミやシワを防ぐはたらきがあり、美肌効果も期待できます。
ロイコシアニジン身体の酸化を防ぐはたらきがあるといわれている栄養素。抗酸化作用があり、動脈硬化などの予防が期待できます。
葉酸赤血球の形成やDNA合成に関わり、葉酸には貧血を予防する効果が期待できます。
ライチの効率のよい栄養のとりかたライチは体を温める食材といわれています。食べすぎると身体に熱がこもり、のぼせや風邪の原因になることから、「ライチは1日5粒まで」といわれているほど。また、ライチにはヒポグリシンという成分が含まれています。ヒポグリシンを過剰摂取してしまうと、低血糖になってしまう可能性も。そのため、食べ過ぎには注意を。
また、葉酸は熱に弱い栄養素なので効率よく摂取するうえで、加熱はしないほうがよいでしょう。
美味しいライチの選び方ライチを選ぶポイントは、
・果皮がみずみずしく、ハリがある・果皮の色が鮮やか・シワや傷がないなど。
果皮にシワが寄っているものは鮮度が落ちている可能性が高いので避けましょう。ライチの果皮は傷つきやすく、傷ついた場所から傷んでいくので、要チェック。
ライチの保存方法生のライチは傷みやすく、あまり日持ちしない新鮮なものを購入してすぐに食べましょう。
すぐに食べられないときは冷蔵で保存を。冷凍保存も可能です。
<冷蔵保存の場合>ライチを軽く水洗いし、水けをキッチンペーパーなどでよく拭き取る。新聞紙で包み、保存袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存を。袋の口をきつく縛ると通気性が悪くなってしまうため、ゆるく縛るようにしましょう。また、枝付きのライチの場合は、果実を枝から取らずそのまま保存します。
<冷凍保存の場合>軽く水洗いし、水けをキッチンペーパーなどでよく拭き取る。果実が重ならないように冷凍用保存袋に入れ、空気を抜いて袋を閉じて、冷凍庫で保存する。
上品な香りと甘みが特徴のライチ。老化防止や風邪、美肌などの免疫力が高まる効果があり、嬉しい効能がたくさん! 旬の時期にぜひ味わってみて。
<参考文献>日本educe食育総合研究所旬の果実百科わかさの秘密