「食品添加物」とは一体なんなのか?
「漠然とした情報しかわからない」人も多いはず。正しい知識を知って、安心・安全な食生活を送りましょう。食品添加物とは?食品添加物とは、保存料、甘味料、着色料、香料など食品の製造過程または食品の過程または食品の加工・保存の目的で使用されるもの。
さまざまな種類があり、化学的合成品のもの、昔ながらに使用されてきたもの、天然由来のものなど何百項目もあり、ひとことで食品添加物といっても多岐に渡ります。
用途としては、主に以下の理由があります。
1.食品を製造または加工するときに必要とされる食品添加物はほとんどの加工食品に使われています。豆腐などの伝統的な食品はもちろん、中華麺、アイスクリーム、まんじゅうなど。豆腐を固める「にがり」、中華麺の「かんすい」などがその代表例です。
2.食品の品質を保つ食生活において最も気をつけなければならないことの一つが、食中毒。食品添加物のひとつである保存料は、食中毒の原因となる微生物の繁殖を抑えます。また酸化防止剤は、食品中の油脂などの酸化を防ぎ、変色・変臭や発がん性の可能性がある過酸化物などの生成を抑えます。
3. 食感や風味を生み出す食品は、色、香り、味、食感などが重要な要素です。彩りを添える、色や風味を高めるなど、食感や風味を生み出す働きがあります。
4.栄養価を補填・強化する食品を調理・加工する過程で、原材料の栄養成分が減少することがあります。この失われた栄養成分を補填したり、強化するために必要とされています。ビタミン、ミネラル、アミノ酸類が栄養強化剤として使用されています。
「無添加」と書かれているものは本当に安全?気を付けたいのが、「無添加」と書かれた食品は、一見添加物がまったく入っていないように思えますが、実はそうではないことも。
「化学調味料無添加」や「着色料無添加」など限られた添加物が入っていないという場合や、保存料を必要としない食品であるにもかかわらず、「保存料無添加」とうたっている場合もあるので、商品の裏面を見て何が含まれているかしっかり確認することが大切です。
食品添加物のメリット・デメリットって?メリットとしては、添加物は食中毒を予防し、安全性を高めるためにも保存料や殺菌剤は欠かせないものになっています。また、おいしさを演出するための役割も担っています。
デメリットとしては、大量の食品添加物をとりすぎることで体に悪影響を及ぼすこともあります。どれくらい添加物が含まれているのか確認をして、さらに摂取し過ぎには注意しましょう。
できるだけ食品添加物を減らすには?
安全な食生活を送るためにも、例えばハムやベーコンなどの加工品を使用する場合、そのまま食べるのであれば10秒ほど湯通しする、炒め物に使用するならば1分ほど下ゆでするなどひと手間かけるだけで添加物を除去することができます。
現代社会では完全に避けるのはなかなか難しいですが、正しい知識を得ることでやみくもに避けたり罪悪感に駆られることなく、楽しく心地よい食生活を送れるはずです。また、心配ならばなるべく自宅で調理するなどの工夫をするとよいのかもしれません。
しっかり自身で判断することで余計な不安を解消し、美味しい食事を堪能しましょう。
<参考文献>厚生労働省「食品添加物」日本添加物協会日本食品化学研究振興財団