面倒くさがりやでも大丈夫！たなかれいこさんの「無理なく続けられる」料理法とは？

「現代人は冷えの傾向にあり、その状態では冷えたり温まったりを実感としてわからないことが多いんです」と語るのは、南青山で食のギャラリー612を主催する料理家・たなかれいこさん。
たなかさんは、子どもの頃は体が弱い方だったそう。旬のものを体調に合わせておいしく食べる生活を続けていたところ、いつの間にか丈夫な体に。そんな自身の経験にもとづき、「おいしく食べて、美しく、健康に。」をコンセプトとした料理を日々提案しています。

たなかさんが提案した数々の料理本は、仕事にプライベートに忙しい、現代女性の反響を呼び話題に。誰もが取り入れやすいシンプルなレシピで、至ってルールも少ない。その代わり塩やオイルなど基本の調味料にはこだわりながら作る旬の素材を活かした料理は、体が欲しているものを自然と引き出し、「今の自分に必要なもの」を五感で感じることができるようになることを目指せます。



冬は特に〝冷え〟が気になる季節。冒頭にもあったように、現代の女性は冬に関わらず通年、体が冷えている傾向にあると言われています。
Biople編集部では、たなかさんに「冷えと食との関係性」について伺ってみました。

「食べたもので私たちの体の細胞は作られています。そしてその食べたものの性質で体は冷やされたり、温められたりします。そして食べたものの影響は必ず受けていますので、旬ではないもの…例えば、冬に夏野菜のきゅうりや茄子を食べるとウールのセーターを着ていても腸＝お腹から冷えてきます。そうすると、腸内細菌叢（ちょうないさいきんそう）にも影響して種々の不調、心の不調を招くことになります。腸＝お腹は常に37℃台は欲しいところ。腸の体温は計ることはできないので、私はお腹を直接手で触ってお腹の中からほこほこして熱を感じるかで判断をするようにオススメしています。実は、暑がりで顔から汗をかく人ほどお腹は冷え冷え！冬は旬の大根、かぶ、ごぼう、さつまいも、里芋、白菜、小松菜などおいしく食べて、冷えにサヨナラしましょう」。

「旬のものを、おいしくいただく」。
シンプルなことですが、そんな当たり前のことがしっかりできていなければ、どんなに頑張っても根底から冷えを軽減することは難しいのかもしれません。冷えとり靴下を履く、湯船にしっかり浸かる……など、冷えを解消する方法はたくさんありますが、まずは体の中から温めることから始めてみませんか？

また、2019年11月に、たなかれいこさんの新著が登場！
『がんばらない料理 続けられるから、からだもうれしい。』（家の光協会）


毎日無理なく続けられて、簡単においしくするための調理方法、素材や調味料のことなど、日々の料理がもっと楽になり、肩の力を抜くことができるような一冊です。「蒸し炒め」「蒸し煮」「蒸す」「ソテー」「サラダ」の5つの基本の調理本を写真付きで丁寧に解説。表紙の装丁は、たなかさんのメモがそのままデザインされたそうです。キッチンのそばにそのまま置いておいても可愛いですね。

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たなかれいこ（Instagram：612mikan）

食のギャラリー612/（株）612代表。
1952年6月12日神戸生まれ、札幌育ち。CMスタイリストを経てNYに遊学。滞在中「自然食」に興味をもつ。その後ケイタリングサービスで起業。南青山にレストランを開業。現在は無農薬／無肥料で育った野菜を中心に使い、本物の食べ物にふれて、つくって、食べて、知る教室「たなかれいこの たべもの教室」を、また、食べ物で体と心をオーバーホールする集中講座「自分の体を見つめる講座」などを主宰。2000年より東京と行き来しながら長野県蓼科の612ファームにて無農薬／無肥料、不耕起栽培のファーミングで野菜を育てている。蓼科では不定期で「畑と森のたべもの教室」も開催。月に一度、札幌で一人暮らしの95歳の母のもとへ通い、高齢者の「たべもので健康に」をサポート、また札幌では不定期にお話し中心の「てるこや＠さっぽろ」を開催している。
著書に『たべるクリニック』（mille books）、『生きるための料理』『腸がよろこぶ料理』（ともにリトルモア）、『腸からあたたまる たなかれいこ的 料理のきほん』（朝日新聞出版）などがある。