2020/05/29

WELLNESS

栗山 遥さんが語る、「海が教えてくれた、地球を愛する気持ち」

ヨガインストラクター・PRとして活躍する栗山 遥さんのコラム最終回。今回は、地球環境について思うこと、そして実際にアクションしていることについて書いていただきました。



(コラム1回目2回目

地球環境について興味を持ったきっかけ

2年前くらい前から日常的にサーフィンをするようになり、海や自然のなかで過ごす時間が増えました。
私にとって海や自然は自分を自然体でいさせてくれるとても大好きな場所で、そこで過ごす時間は必要不可欠です。



そんな日常の中で、ビーチに流れ着くプラスチックのゴミを、ニュースやSNSではなく、自分の目で見るようになりました。
プラスチックのゴミが海や地球に与える影響や、今地球が抱えている環境問題、今の自分の生活の持続可能性について焦り、まるで取り憑かれたかのように調べ、勉強するようになり、すぐにアクションを起こし始めました。
現状を知って思うことは、これは意識が高い人だけが取り組むことではないと思うし、みんなが人ごとではな、ということ。大好きな海や自然が、いつまでも変わらず、キレイで豊かであり続けられるように、これからもどんどんポジティブなアプローチをしていきたい。そして、そんな私のライフスタイルや考え方をおそれずに発信することも、自分にできる行動のひとつだと考えています。


私が知った、地球の現状

私が勉強した中で知った、地球の現状に関する知識をシェアしたいと思います。
今の気候変動対策のままだと、2100年に地球の平均気温は3〜4度上がると言われています。現状は私達が思っているより深刻で、このままだと私達が地球に住めなくなってしまう日が来ることは避けられない。
記憶に新しいのは、地球温暖化が原因で起きたオーストラリアの森林火災。今もどこかで燃え続けている現状があります。
毎年800万トンのプラスチックゴミが海へ流れ出していて、海の生態系に影響を与えている。普段何気なく使っているペットボトルは、海や自然に流れ出た場合、完全に分解されるまでは450年、その他のプラスチック製品も、分解されるまでに何百年という年数を要します。つまり、今まで生産されたプラスチックは、今もすべて地球上に残っているということに。2050年には「海洋プラスチックゴミの量が海にいる魚を上回る」という予測を耳にした方もいるのではないでしょうか。



しかもプラスチックゴミは“サーマルリサイクル”といって、プラスチックゴミを燃やして、燃やした熱をエネルギーに変えるという、リサイクル方法とは言えないやり方で処理されます。これでは温室効果ガスが発生して、それが地球温暖化につながってしまう。それでは本末転倒です。
ペットボトルもリサイクルするのには多くの資金がかかったり、技術的にも難しい側面があり、実際には本当に少ない割合でしかリサイクルされていません。これらは私達の便利な生活や、経済発展のためのエゴであり、地球に大きなダメージを与え、そのダメージは巡り巡って人間に返ってこようとしています。
すべては繋がっていて、だからこそ私たちが、地球に優しい選択や、行動をしていかなくてはいけないのだと感じています。
まずは現状を知り、自分にできる身近なアクションを起こすということに繋げて欲しいなと願っています。


私が今取り組んでいること

・マイバッグ、マイボトル、マイカップ
一番簡単なアクションとして紹介したいのが、身の回りの使い捨てプラスチックを、繰り返し使えるものに変えていくということ。マイバッグ、マイカップは、よく使うカバンや車の中に常に入れておくのがおすすめ。


マイボトル(左)は「ハイドロフラスク」のもの。マイカップ(右)は「ストージョ」を愛用。

ペットボトルは1年以上買っていないです。マイボトルは重くて面倒くさいって思ってしまうかもしれませんが、慣れてしまうと本当に便利で手放せない。冷たいものはずっと冷たいまま飲めるし温かいものはずっと温かい。それに、ペットボトルのパッケージを持っていることよりも、自分のお気に入りの可愛いマイボトルを持ち歩いている方がファッショナブルでおしゃれだと思いませんか?

・キッチン用品を繰り返し使えるものに
私が環境を意識し始めてから、すぐに使い始めたものがミツロウラップ。ミツロウと布で作られた、洗って繰り返し作られるラップで、これが本当に便利で可愛くて、冷蔵庫を開けるたびにハッピーになります。使い切れなかったお野菜の切り口をミツロウラップで包むと、プラスチックのラップとは違って、野菜が呼吸できる状態で保管できることと、ミツロウの天然の抗菌作用によって野菜の美味しさや鮮度を長持ちさせることができます。
100%天然だから、使い終わった後はそのまま土に埋めて、生物分解されて自然に還すことができる。本当にすべて、“自然から生まれて、自然に還る”、この循環で成り立つものなんだと考え直させられます。

・プラスチックを使わない、買わない意識を持つ
自分の中で、買わない、なるべく使わないという意識を持つだけでも、気がつくことって本当にたくさんあって、過剰包装や必要のないパッケージはことわるなど、変えられることっていくつでもあるんです。
例えばお店で服を買ったとき、まずはそれをビニールのシートに包んで、それを紙袋に入れて、雨が降っていたらそれにまた雨よけのビニールをかぶせて…といったものは丁重にお断りする。店員さんのやさしさはとても有難いけれど、その気持ちだけで充分。それをしっかりと伝えて、自分のカバンに入れて持って帰る。その意識と、それを伝える勇気が、大きな変化に繋がってくるのだと思います。

・自然由来のものに変えていく
なるべく自然由来のもので、自然に還るものを使うことを意識しています。私がオーガニックコスメを選ぶ大きな理由もそこにあります。


愛用しているオーガニックコスメ達。MARTINAやtrilogy、ARGITAL、productなど。

化学肥料や農薬を使わないということは、環境負荷をより少なくし、自然を大切にするということ、環境を好循環に導くことに繋がります。化学薬品を使わないということは、栽培や生産にとても手間がかかり、結果として値段は高くなってしまうこともあるけれど、健康被害や土壌破壊、水質汚染を防ぐことはできます。オーガニックという言葉は、野菜やコスメ、洋服など幅広く使用されていますが、単に自然由来であり、有機的な農法で作られていて、私たち消費者にとっていいもの、ということではありません。
その製品ができあがるまでに関わる人や、土地、自然環境、生態系、広くいえば地球全体の持続可能性を考えて作られたものとも言えます。


ヘチマのボディスポンジ。おじいちゃんとおばあちゃんの手作りです。

・動物性の食事を減らす
ここ数ヶ月意識していることは、動物性の食事を減らすということ。具体的にいうとお肉を食べる量を減らし、牛乳をやめて植物性のミルクに変えています。


乳製品や卵不使用のビーガンスイーツ。

そう考えるようになったきっかけになったのは、ある事実を知ったこと。
それは、牛が出すメタンガスが大きな要因となって、車や飛行機などから排出される温室効果ガスの総量よりも、人間が家畜を育てることの方がその排出量が高いということでした。
また、世界の水の1/3が動物性の食品を作るために使用されていたり、地球上の陸地の45%が畜産に使われていること。もし畜産を減らして使わなくなった土地に木を植えたら、温室効果ガスを30〜50%削減できるという推定もされているそう。地球の気温がこれから2度上昇することを防ぐには、平均的な人のお肉の摂取量を80〜90%減らす必要があるそうなのです。
すごく極端な例ですが、牛肉のハンバーガーをヴィーガンのハンバーガーに変えるだけでも、水の使用量、土地の使用量、生産による温室効果ガスがそれぞれ約90%カットされて、エネルギーの使用量も46%カットされる、というような数字もありました。
もともとビーガンが環境にとって良いということは知っていたけれど、自分の中でしっかりと調べて、事実を知ったことで腑に落ちたので、食生活を変えていこうと思いました。

自分で当事者意識を持って調べると、すべての選択において
“環境のためにこうしないといけない”ではなく、“私たちが住む地球のために、こういう選択をしたい!”に変わります。

日本は他の国と比べると、ビーガンのメニューも少ないように感じます。まずは現状を知ることが大事。そこからできる範囲で、自分のライフスタイルに合わせて行動に移せばいいのかな、と思います。


一つのものを大切にするということ

エコバッグを買っても、レジ袋のように一回しか使わないのであれば、たとえ布製のものであっても、それはエコとは言えないですよね。そのエコバッグを作り出すこと自体にも、色々な面で少なからず環境負荷がかかっています。



一つひとつのものができ上がるまで、そしてそれを捨てるまでのすべての過程において、環境負荷がかっている場合があるということを、考えることが大切だと思います。どんなものであっても、一つのものを長く、大切に使うということ。それがサステナブルライフスタイルの基本なのかもしれないな、と思います。


自分ができることから、少しずつ

今回ご紹介したことだけに限らず、一人一人が日常生活のふとした瞬間に、地球のために自分のライフスタイルの中で何ができるのかな?と立ち止まって考えてほしいな、と思っています。
自分のファッションや買うもの、消費するもの(日々どれくらいゴミを捨てているとか)を丁寧に見直してみたり、自分にとって必要なものを見つめ直してみたり。手にとる商品のストーリーに想いを馳せてみても。
コンビニの個包装を買うのではなく、自炊にしてみるだけでも良いと思います。いきなり完璧さにこだわるのではなく、今自分にできる範囲で、地球や動物、人に優しい選択をする。無理のないペースで自分のライフスタイルに合わせて一人ひとりが考え、アクションを起こすということが、最初の大きな一歩になると信じています。

私たちの愛ある選択と行動は、集まって、広がって、必ず大きな力になるはずです。





栗山 遥さんのライフスタイルから、これなら私にもできるかも!と思った方も多いはず。またおうち時間でライフスタイルを見直した方もいますよね。そんな一歩が、私たちの地球を守っているんだということを意識しましょう。
今回が連載最終回となりますが、栗山さんのインスタグラムでも、ライフスタイルを垣間見ることができるので、是非チェックして見て!

Text & Photo by 栗山 遥

【MINOR FIGURES】有機バリスタオーツミルク(Web限定)

イギリス発、コーヒー会社が作った有機オーツミルク。お米、大豆、乳にアレルギーの方も安心してお飲み頂けます。

¥864(税込)

【LOVE GIVES LOVE】ビーガンブラシ

自分自身の本来の肌へ導くセルフケアプレイバックブラシ。

¥9,680(税込)

【ecostore】ランドリーリキッド <無香料> 5L

濃縮タイプの液体洗剤。衣類を清潔に仕上げます。無香料。

¥5,390(税込)